森林・林業の現状について

（１）森林の現状について
本県の森林面積は363,707haで、県土総面積472,558haの77％を占めています。森林率では、全国第６位の森林県です。
また、民有林（346,033ha）が森林の95％を占め、戦後、スギやヒノキの復興造林が行われ、人工林率は61％となっています。
民有林における森林の所有形態では、個人有林が75％であり、個人管理の森林が大半となっています。

森林の現状

人工林の齢級構成について言えば、９齢級（41～45年生）がもっとも多く、間伐等手入れが必要な森林（９齢級以下）は、134,802ha（人工林全体の64％）となっています。
また、民有林のうち約４割を占める広葉樹を主体とした天然林は、大部分が自然の遷移に委ねられており、近年では、自然環境や保健休養と場としての関心が高まっています。

（２）林業の現状について
林業を取り巻く情勢は、木材価格の低迷、労働賃金など林業生産経費の高騰により、採算性が大幅に悪化し、森林所有者の経営意欲を大きく減退させています。
また、戦後の植林活動等盛んな時期に比べると林業就業者が減少・高齢化しています。

林業就業者
林業就業者数と年齢階層別就業者数及び構成比の推移

上段：就業者数(人)、下段：構成比(％)
年次	総数	15～19歳	20～29歳	30～39歳	40～49歳	50～59歳	60歳以上
S30	14,051	1,188	3,942	2,962	2,462	2,255	1,240
		8.5	28.1	21.1	17.5	16.0	8.8
S35	13,363	536	3,041	3,535	2,458	2,287	1,506
		0.0	22.8	26.5	18.4	17.1	11.3
S40	6,786	0	766	1,878	1,704	1,341	1,097
		0.0	11.3	27.7	25.1	19.8	16.2
S45	5,956	48	304	1,216	1,751	1,385	1,252
		0.8	5.1	20.4	29.4	23.3	21.0
S50	5,014	25	213	646	1,693	1,392	1,045
		0.5	4.2	12.9	33.8	27.8	20.8
S55	4,077	18	162	348	1,170	1,419	960
		0.4	4.0	7.7	19.1	42.3	26.5
S60	3,019	12	122	232	576	1,278	799
		0.4	4.0	7.7	19.1	42.3	26.5
H2	2,312	11	86	154	309	910	842
		0.5	3.7	6.7	13.4	39.4	36.4
H7	2,078	13	115	157	247	545	1,001
		0.6	5.5	7.6	11.9	26.2	48.2
H12	1,393	6	101	138	191	283	674
		0.4	7.3	9.9	13.7	20.3	48.4

林業就業者数のポイント
・本県の平成１２年の林業就業者は、1,393人。昭和30年には、14,051人であったので、その当時からみると90％の減少となっている。
・60才以上の占める割合は、昭和30年の8.8％に対し、平成12年では、48.4％となっている。
・本県では、平成14年度から緑の雇用事業を推進しており、平成16年9月現在では329名の方が県外から来られ、そのうち、森林作業に従事している人は290名となっている。
・森林組合作業員の年齢構成を見てみると、平成12年度末の60才以上の構成比は54％であったが、緑の雇用事業の推進により平成15年度末の割合は36％となり作業員の若返りが図られている。

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このような、立木価格の低迷や林業経営収益率の低下などの林業を取り巻く状況は大変厳しいものとなっています。

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はじめに｜森林の有する公益的機能について｜森林・林業の現状等について｜増加する荒廃森林 ｜森林整備への取組み｜県民参加による森林整備｜おわりに