自民党県議団勉強会の開催「HPV(子宮頸がんワクチン)について」

日 時 : 令和2年9月18日(金)午後3時半

場 所 : 北別館2階大会議室

講 師 : 和医大産科婦人科学教室 井箟一彦教授

演 題 : 「HPVワクチンの最新の知見と接種勧奨再開のために必要な行動」

【講演の概要】
和医大の産科婦人科教室教授の井箟教授から子宮頸がんワクチンについてのお話を伺いました。
子宮頸がんは毎年1万人以上が罹患し、約3000人が亡くなっています。子宮頸がんの原因のほとんどは性交渉で感染したHPV(ヒトパピローマウイルス)です。ワクチン接種によって罹患リスクを大きく減少させることができます。
しかし日本では1910年にワクチン接種が始まりましたが、深刻な副作用による症状が発生したとのことで2013年に国は積極的な接種勧奨を控えてしまいました。この結果、諸外国と比べて日本は極めて低い接種率となっています。また罹患率も増加傾向となっています。
 ワクチン接種後に生じた症状から回復しない人は極めて少なく(0.005%)、最新の研究によると、同様の症状を示す人は接種しない人と接種した人でほとんど有意の差がないことから、ワクチン接種と症状の発生との間の因果関係は示されていないと言います。
 これらのことから、日本産科婦人科学会や日本小児科学会、予防接種推進専門協議会などが接種勧奨の再開を求める声明を何回も発信しています。
 若い女性が子宮頸がんで「死亡する」「子宮を失う」悲劇をなくしていくために国や社会はHPVワクチンの接種勧奨を再開するとともに、HPVワクチンに対する誤った認識を払拭するように努めるべきであることを、熱心に話されました。
 私たちも政府に対し、働きかけていきたいと思います。

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